「リボンの騎士 ザ・ミュージカル」昼夜観覧

今日は新宿コマ劇場で「リボンの騎士 ザ・ミュージカル」昼夜2公演を観覧してきました。


本来の一推しである紺野あさ美さんが今回のミュに出ずにハロプロを卒業した(このため特別出演のある2公演を払い戻した)等により、なかなか気持ちが高ぶりませんでした。でも、さすがに基礎練習も含め5ヶ月(よくあるハロプロ系ミュは1ヶ月程度)も稽古しただけあって、当初思っていた以上に評判がよさそうという話を聞き、次第に楽しみになってきました。

残った3公演(5日昼夜・26日昼)はいずれも特別出演なしなので、石川梨華さんが演じる「フランツ王子」の姿、そして今回のミュで娘。を卒業する小川麻琴さんの姿を目に焼き付けることが、今回の自分的なテーマとなっています。今日は梨華モード、26日は麻琴モードで観覧。


今日の現地到着は9:20頃。既にグッズ待ちの長蛇の列ができていました。今日は日替わりパスも日替わり2L写真も梨華ちゃんということで急遽購入対象に追加。1時間20分待ってやっと購入完了。やはり梨華ちゃんの日替わりグッズは人気のようで、自分の前後でも複数買い続出。昼公演終了時点ではもう売り切れていました。トレポは小川麻琴三好絵梨香吉澤ひとみ亀井絵里。昼公演開場後に場内でプログラムも購入し、この時点で関連グッズ購入額が10Kを突破。


自分の席は昼が5列のど真ん中で、バランスがとれた相当な良席に感じました(あまり前すぎると近すぎて全体が見づらくなるし、推しメン以外への浮気も増える)。一方、夜は11列の右寄り。さすがに昼公演ほど席はよくないですが、双眼鏡なしでも追っていけるのでそう悪い席でもないようです。とりあえず昼夜とも各9,500円払う価値はあった席だと思います。

さて、客席全体を見回すと、やはり相当空席が目立ちます。昼が6割台、夜はもう少し増えて7割強といったところ。S席前方と最後方のA席は混んでいましたが、その中間のS席後方は昼夜とも人はまばらでした。土曜日の公演でこれだと、平日はもっとひどい状態だろうと推察されます。

まあ、一昨年の娘。ミュ@中野サンプラザも週末公演ですら空席祭だったので、こうなることは早くから予想はしていましたが。やはり今のハロプロの力では、新宿コマ劇場はオーバースペックなのでは? S席後方の悲惨な状態をみるとそもそもS席のエリアが広すぎと思われるので、あのあたりをA席にするだけでも客の入りは結構増えそうな気がしますが。


あと、今回のミュは原則着席で、光り物も原則禁止ですが、夜は最前中央をはじめ前10列だけでも二桁もの空気の読めないヲタが最後のほうで起立してしまいました(苦笑)自分の周りは幸いにも空気の読める方ばかりだったので最後のほうも立ち客はいませんでした。普段のハロプロ系ミュと同じ感覚で臨んではいけないということを、ヲタも分かってほしいと思います。


以下、ネタバレを含む部分は順次「続きを読む」以降に書く予定です。




今回のミュは、原作が手塚治虫さんの代表作だし、脚本も普段から宝塚歌劇を手がけている人なので、よくあるハロプロ系ミュのつんく♂原案作品と違い、話のスジもしっかりしているし、細部まで十分作り込んでいるという感じがしました。しかも、今回は先に書いたように基礎稽古に2ヶ月、本格的な稽古に3ヶ月と演じる側も十分準備して臨んでいるので、ちゃんとした作品に仕上がって当然ともいえます。クライマックスの部分では不覚にも自分も思わず感動してしまいました。まあ、この内容でも週末公演すら「空席祭」になってしまうところに、今のハロプロの寂しい現状が見えてしまいますが。


公演前は「端役」と言われた「淑女たち」兼任役 〜コンコンも本来この役でしたが〜 ですが、確かに娘。の4人と岡田唯さんは出番こそ少なくなかったですが、見せ場はやはり少なかったと思います。ただ、「牢番ピエール」役の三好絵梨香さんのシーンはさすがに見応えがありました。自分が払い戻した2公演では梨華ちゃんが「牢番ピエール」を演じますが、さすがに「フランツ王子」役と比べると見せ場は相当減りそう。

マコと久住小春さんは、見せ場もあちこちにあり、2人とも自然体で演じていたように思います。

今回主役のサファイア役を務めている高橋愛さんは、さすがに娘。加入前は合唱部でバレエの経験もあるだけに基礎がしっかりしているし、宝塚歌劇への思い入れはハロプロ一。どうしても注目される難しい役を十分演じきっていたし、かっこいい(男役の)愛ちゃんとかわいい(女役の)愛ちゃんの両方が見られ、とてもよかったと思います。今回の経験は、今後愛ちゃんが娘。とは別にソロで芸能活動を行う際にも大きな財産になることでしょう。


でも、その主役・愛ちゃんをも上回る強烈な印象を(自分に)与えた方が3人いました。その3人が奇しくも同じ1985年生まれで、同じモーニング娘。3次追加オーディションの出身というところに、ハロプロの中心をなす世代の奥深さを感じます。

今回出演のハロプロメンバーでは一番背の高い(と思われる)よっすぃ〜は、いつも以上に男らしく男役を演じていました。時には狂気すら感じさせる迫力は、まさによっすぃ〜ならでは。

また、必ずしも多くない出番の割に印象が強烈だった「魔女ヘケート」は、当初考えていた以上に「美貴様」のイメージにぴったりではまり役! 相手や観衆に恐怖感を強く与える一方で女性らしさをも見せるヘケートは、ついミキティ本人のイメージと重ねたくなってしまいます。


そして、推し抜きでも一番印象に残ったのが、「フランツ王子」役を見事に演じきった梨華ちゃん。普段は男性的なイメージを感じさせない梨華ちゃんですが、実は負けず嫌いな面も時々出しています。今回は梨華ちゃんの内面に隠された男性的な面がうまく表に出て、普段の梨華ちゃんとはまるで別人のよう。

別人のようといえば、一番驚いたのが梨華ちゃんの歌声。普段の甲高い地声やハロプロで聴かせる歌声とはまるで別人のように、声楽家みたいな歌声を披露していました。他の人は普段の歌声や地声を想起させるような歌声でしたが、今回の梨華ちゃんは目を閉じて歌声だけ聴くと梨華ちゃんとは分かりません! たまにはハロプロ系楽曲でもこんな歌声で梨華ちゃんが歌ってほしいとも思いました(笑)

但し、松浦亜弥さんや安倍なつみさんが特別出演の場合、梨華ちゃんは「牢番ピエール」「淑女たち」役に回ってしまうので、「梨華ちゃんらしくない」フランツ王子役の梨華ちゃんを五感で感じるには、今日のようなレギュラー出演者のみのステージか辻希美さん特別出演のステージを観覧されることを強くお勧めします。


さて、自分が次に観覧するのは、3週間後の26日昼公演。27日の千秋楽まで残り4公演という所で、今回と同じくレギュラー出演者のみ。27日のチケを確保できない自分にとって「モーニング娘。小川麻琴」を肉眼で見るのはこれが最後で、しばらくマコに会えなくなるので、マコの雄姿をしっかりと焼き付けたいと思います。